多事想論articles

「謎掛け」から生まれる製品開発のアイディア

 『イロハの「イの字」とかけて「茶の湯の釜」と解く。その心は、「炉(ロ)の上」にある。』 これは上方落語三十万石にある「謎掛け」です。「謎掛け」は、「○○とかけて××と解く。その心は△△」という形式で出来ており、○○と××がかけ離れていればいるほど△△の落ちは面白おかしくなり、「なるほど」と我々に思わせてくれます。

/articles/column/images/20091026-1.png

開発業務は新しい製品を開発するため、いろいろな場面で「なるほど」と思うアイディアを出すことが要求されます。しかしながら、実際には「なるほど」と思わせるアイディアを出すことに苦労していませんか。「なるほど」を出すには、ヒラメキだけではなく、考える(発想する)プロセスが重要です。

ここでは、「なるほど」を出しやすくするために、『「謎掛け」を考えるプロセス」』を活用した、考える(発想する)プロセスをご紹介します。 『「謎掛け」を考えるプロセス』は、○○とオチ(△△)を先に考えて、オチに共通する××を考えると言う手順を踏むことです。

/articles/column/images/20091026-3.png /articles/column/images/20091026-3.png

このプロセスを新しい製品開発をする場面でも当てはめればよいのです。
例えば、これまではボルトでとめていた部品を変えなければいけないとしましょう。
『「謎掛け」を考えるプロセス』に沿って考えると、○○がボルトでオチ(△△)は"とめる"となります。そこでこの"とめる"に共通する事象を考えます。

「とめる」といえばホッチキス・・・ホッチキスのように針でとめようか。
「とめる」といえばブレーキ・・・ブレーキのように挟み込んでとめようか。
「とめる」といえば血小板・・・血小板のように自身で凝固できないか。

「自身で凝固。 そうか! 熱硬化性のある接着剤でとめるのも良いな。」

/articles/column/images/20091026-4.png

『「謎掛け」を考えるプロセス』により、新しいアイディアが生まれます。更に、面白おかしいぐらい異なる(かけ離れている)事象ほど、思いもよらない「なるほど」につながります。

『「謎掛け」を考えるプロセス』は物事を類推して考える方法と同じです。類推して考えることで、自然科学の領域ではこれまで、いくつもの大発見が生まれました。例えば、シュレーディンガー方程式です。これは、光と物質の運動との間に類似の原理(変分原理)があることから類推して、物質にも波の性質(物質波)があると考えたと言われています。また、身近なところで、クリーニングボール(洗濯機の糸くず取り具)は類推することで生まれたアイディアを商品化した例です。

いかがでしょう!
『「謎掛け」を考えるプロセス』で皆さんも歴史に名が残るような製品開発上の「なるほど」を生んでみませんか?

執筆:村山 誠哉
※コラムは執筆者の個人的見解であり、iTiDコンサルティングの公式見解を示すものではありません。

資料ダウンロードはこちら