多事想論articles

研修のすゝめ

 2019年の5月1日より年号も変わり、今年の新入社員の方々は、記念すべき令和元年の新入社員さんですね。筆者は丁度10年前の今頃に新入社員として新人研修が終わり、部署に配属される頃でした。たくさんの研修を受けましたが、記憶に残っているのは「同期や先輩社員と親睦を深めたな」という程度でした。
親睦を深めるというのも悪くありませんが、果たしてそれだけでしょうか?

 研修の目的とは「研修で学んだ内容を業務で使えるよう、行動変容を起こさせること」です。
行動変容とは「現在の状況への適合やビジョン実現に向けて、不適切な行動習慣を適切な行動習慣に変えること」です。
行動変容のステップは、「わかった(学び)→やってみよう(気づき)→できる(習慣化)」の3段階で、研修には「わかった」「やってみよう」の効果があります。

 本コラムでは、研修の効果を最大化するための、研修をする側(特に社内で講師をされる方)/受ける側(受講生)の注意点についてお話いたします。

■研修を受ける側(受講生)
  (研修前)自分の現状となりたい姿を意識しておく
       研修は現状となりたい姿のGapを埋める手段です。予め意識しておくことで、研修の場が成長のチャンスという
       モチベーションとなり、やらされ感なく集中して講義に望めます。
  (研修中)積極的に手を上げる
       研修中に手を上げる(発表・質問する)ということは、内容を十分理解していないとできません。
       手を上げることを意識すると、自ずと講義を聞く姿勢が高まります。
  (研修後)研修内容を積極的に業務の場で使う
       その場で研修内容を理解していても、何もしなければいずれ忘れてしまいます。
       意識して実践していくうちに、それが習慣化され、能力として身に付いたと言えます。

 研修を受ける側は、「研修後」が最も重要です。筆者も若手社員の頃は研修を受けっぱなしで、学んだ気でいました。そして数か月後には、懇親会の記憶しかありませんでした...

 研修への意識が変わったのは、現職入社後です。
元来、人に教えるということに興味があった私は、現職でコンサルティング活動だけでなく、講師として様々な研修で登壇しています。
研修や研修後のフォローで受講生の皆さんを見ていて、実践の大切さを肌で感じています。
しかしながら、実践することをあまり難しく考えることはなく、例えば、outputを説明する際に受講した研修で学んだキーワードを使う、研修で習った内容を人に教えるでも良いです。人に教えるには十分な理解が必要ですので自ずと定着を図ることができます。研修資料を常に確認できる様にしておくのも良い方法です。

■研修をする側(社内で講師をされる方)
  (研修前)受講生のバックグラウンドを把握しておく
       研修中には受講生に声掛けやフォローをする場面もあるかと思います。
       受講生の性格や業務内容を理解してれば、適切なタイミングで適切な声掛け・フォローができると思います。
  (研修中)演習を取り入れる
       演習には2つのメリットがあります。
       1つは受講生を集中させられること。一方向の講義だと、どうしても受講生は飽きて研修に集中できなくなります。
       演習で頭を使い、周囲と会話をすることで飽きずに研修に望めます。
       もう1つは受講生の学びを深めることです。研修で学びを深めるステップは講義→演習→振り返りです。
       演習の際に適切なタイミングで介入すること、振り返りできちんとフィードバックすることを意識してください。
 (研修後)研修内容を職場で実践できる場づくりと実践支援
        研修を受ける側でも書きましたが、研修内容を業務で使うことでそれが習慣化され、身に付きます。
       しかし研修内容とかけ離れた実務ですと、実践しづらいものです。
       可能な限り、研修内容を活かせるテーマを受講生に与えられるよう職場に根回しし、その後のフォローをしてください。

 こちらも「研修後」が最も重要です。
受講生目線でいうと、学んだ内容を業務で活かそうと意気込んでも「全く使える場面がない...」と意気消沈し、「次回以降の研修もどうせ役に立たないだろう」と次の研修へのモチベーションが上がらない場面が多々あると思います(筆者も経験がありました)。
ですので、研修内容活用の「場」提供と職場(特に上司)の理解がmustです。

 このコラムが、研修をする皆さん・研修を受ける皆さんが実りをある研修にする一助となれば幸甚です。
 それでは、研修を受ける皆さん・研修をする皆さん、良い学びを!

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執筆:高橋 祐一
※コラムは執筆者の個人的見解であり、iTiDコンサルティングの公式見解を示すものではありません。

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