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プロジェクトを成功に導く7つのキープロセス:概要

 ITIDは製造業のさらなる発展のために重要な「開発力」に着目し、ITID INDEXという品質指標を用いて2004年から全国規模の調査を実施してまいりました。第1回開発力調査では38社、55事業体、約1900名のエンジニア、また2007年の第2回調査では72社、118事業体、約4500名のエンジニアのご協力をいただき、調査及び分析結果を開発力白書として刊行しています。

2007年度版の開発力白書では、調査データから成功したプロジェクト(※)と失敗したプロジェクトのデータを分別し成功したプロジェクトにはどのような共通点があったのかを分析した結果、以下の7つがキープロセスであることが明らかになりました。

◆7つのキープロセス

 ▼開発組織編制
 ▼デザインレビュー(設計審査会)
 ▼プロジェクトの活動計画 
 ▼評価(テスト)の最適化
 ▼プロジェクトマネージャの役割と権限
 ▼ソフトウェア設計
 ▼機能割付け

そこで今回ITIDでは、上記の7つのキープロセスについて、成功したプロジェクトではそれぞれのプロセスにおいて具体的にどのような取り組みをしているのかを探り、『開発力向上』のヒントを得ることを目的に、追跡調査を実施いたしました。

調査は、7つのキープロセスそれぞれの品質指標の評点が高かった成功プロジェクトを抽出した上で、趣旨にご賛同いただいた複数の企業のエンジニアの方々に直接インタビューさせていただくという方法で実施いたしました。 ご協力いただいた皆様にはこの場を借りて深く御礼申し上げます。

調査結果は大変興味深く、各社で実施している取り組みはプロジェクトの成功要因となっていることの納得性が高いものであり、また抽出したキープロセスと成功プロジェクトとの相関関係が強いことの裏付けともなりました。

調査結果については、企業が特定されず、また差し障りがないと思われる内容に絞って、ご紹介させていただきました。 本調査結果を皆様の『開発力向上』に役立てていただければ幸いです。

※成功したプロジェクト
製品機能、製品品質、コスト、開発リソース、開発期間について計画通り(もしくはそれ以上)の実績が得られた場合に、プロジェクトが成功したと評価。

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