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風邪の予防法

 今年は、記録的に暖かい冬になっています(月初旬現在)。幸いにも風邪がはやっているという話を耳にすることは例年よりも少なくなっているものの、やはり風邪には要注意です。誰でも風邪は引きたくないのはその通りなのですが、すぐに風邪を引いてしまう人とそうではない人がいます。もちろん基礎体力のあるなし、予防のためのマスク着用度などによるところは大いに関係はしていると思います。しかし、筋肉隆々で、マスクも着用していても毎年風邪を何度も引いてしまう人を見かけます。一方、弱々しくても病気しない人もおります。そういう私も、基礎体力は間違いなく年々落ちているものの、ここ20年くらい、のどに違和感があったり、鼻水が出たりということはごくまれにあるだけで、風邪で寝込んだことが幸いにもありません。風邪の予防のためには特に何かを徹底してやっているわけではなかったので、ある意味謎でした。ところが、その理由がひとつ解き明かされたような情報をある報道番組から得ることが出来ました。それは水を沢山(1日2リットル)飲むことです。十分な水を飲むと、体の中に入った水分が粘液を補充され、鼻やのどの粘膜にある線毛の運動が活発になり、ウイルスや細菌を排出するとのことでした。

 私は、水を沢山飲むことは風邪の予防のためではなく、実は、高い尿酸値のコントロール(生活習慣病予防)のために1年を通して行っています。最初は意図的に行っていた水分補給ですが、いつしかやらないと気持ち悪い行為となりました。その行為が思わぬところで効果を発揮していたようです。すなわち、無意識に風邪の予防が習慣化されていたということになります。習慣化されたということになれば、やり忘れることもほとんどなくなります。もちろん、直接的な風邪の予防を習慣化できればよいに越した事はありませんが、マスク嫌いな私としては本当に良かったと思っています。

 何事も、習慣は、意図して努力してやる行為よりも間違いなく実行されます。先の例は、誰でも出来る簡単な行為ですが、その道の達人といわれる方々は、習慣を沢山持っている場合が多いです。しかし、最初から習慣化されていたわけではなく、繰り返し実行してきた結果、無意識に習慣として出来るようになったはずです。あなたご自身も、目的達成に必要なことや、自分に、家庭に、会社に良いことは是非習慣化し、ほぼ無意識にやれるようになるまで繰り返してください。自分自身に変化をもたらすことはそう容易いことではなく、ことによっては長い年月がかかる場合もあるでしょうが、決して投げ出さずに。そして、その習慣は今回の例の風邪の予防のように、思いがけないご褒美的な効用をもたらすこともあるかもしれません。でも、最初からそれは狙わず、一つの目標に集中して。

執筆:北山 厚
※コラムは執筆者の個人的見解であり、ITIDの公式見解を示すものではありません。

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