多事想論articles

根性論からの脱却

近年、野球の大谷選手をはじめとして、日本人のスポーツ選手が世界で活躍しています。

何故昔よりも日本人が世界で活躍できるようになったのか考えてみると、選手個人の才能等だけでなく、選手の指導/育成方法の変化が一因としてあるのではないでしょうか。

例えば、海外の選手にフィジカルで負けないように、トレーニングだけでなく栄養バランスを考慮して食生活を見直したり、練習メニューを各選手の苦手な内容にフォーカスしたりなど、指導方法が進化してきています。その内容を見ると根性論から合理性のあるものに変化してきているようです。

私も学生時代の部活において、限られた時間の中で片っ端から練習メニューをこなしていくと、時間がどれだけあっても足りないうえに、その練習を実施し続けても、試合で結果が出ないことがありました。

皆さんも同じように努力はしたが何故か結果が出ない、という経験をしたことが一度はあるのではないでしょうか。

そのときに重要なのは、根性論で努力し続けるのではなく、定期的に立ち止まって以下を整理することです。

・そもそも解決したい課題が何なのか

・今の対策(練習メニュー)で課題を解決できそうか

・(本番の試合で)効果が得られたのか

・効果が得られなかった場合、他に課題はないか対策(練習メニュー)は適切だったか

即ち、PDCAを常日頃回していくことで、初めて本当の課題に正しくアプローチすることができるのです。

これらはスポーツに限った話ではなく、業務でも同様の思考が働いていると思います。

皆さんの業務において、効果が得られにくい努力をしてしまっていないでしょうか。

努力の仕方に向き合わず、努力の量で対応するような根性論思考になっていませんか?

私の座右の銘として、「努力をしても成功するとは限らない。しかし、成功している人は皆必ず努力をしている」というベートーヴェンの言葉があります。

この言葉を「とにかくがむしゃらに努力せよ」と捉えて間違った努力をしてしまうと、時間を掛けた割に成果が見られなかったり、目標まで遠回りしてしまったりすることになります。前述の経験から、私はこのベートーヴェンの言葉を次のように捉えています。努力をしても成功するとは限らない。しかし、成功している人は必ず「正しい」努力をしている。

「正しい」課題に対して「正しい」努力ができているか、省みてはいかがでしょうか。

それらを見極められていない/見極められているか不安な場合は、我々コンサルタントにお声がけください。

シニアコンサルタント 伊藤也真人

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