多事想論articles

自分にあった"見える化"をみつけよう

 開発現場で"見える化"の取り組みをしているが、なかなか改善につながらないという声をよく聞きます。
そこで今回は、日常生活の中から得た、"見える化"を成功させるヒントを皆さんに紹介します。

 仕事でも何でも「頭と体が資本」と言われます。みなさんの中にも、食事に気を使い、体を鍛え、健康維持と改善に努めている方も多いのではないでしょうか?かくいう私もその1人です。毎日朝晩の2回、体脂肪計に乗って、体重と体脂肪率を測り、その数値を見て、カロリーの摂りすぎに注意し、適度な運動をするよう心がけています。しかしこのやり方では、長続きせず目立った成果を得られない状況が続いていました。これは、誰もが経験のある日常生活の中で一番身近な"見える化"ではないでしょうか?ところが、1ヶ月前に任天堂のDSソフト『生活リズム』を購入し"見える化"の仕方を変えたことをきっかけに、ここ何年間か増えることしか知らなかった2つの数値にうれしい変化が現れました。
 なぜこんなに違いが現れたのでしょうか?
今までは体重と体脂肪率の数値(いわゆる結果)を見える化し、ただ運動していれば結果はついてくると考えていました。今回DSソフトで見える化したのは、体重と体脂肪率の2つの数値と、さらにその数値に効果があると保証されている"歩数"です。結果だけではなく、この"歩数"という自分で制御可能な指標(行動につながる指標)を見える化し、その数値(結果)を改善するためにどんなことをどれくらいやればいいのか(努力目標)を明確にしたことで"見える化"が成功し、成果が出たのです。

 ここで改めて"見える化"を成功させる3つのコツを整理します。

(1)自分で制御(努力)できる行動指標を持つこと
それまで歩いた数を見て、1日の目標歩数に達していなければちょっと遠回りして歩数を稼いでみたり、きりのよい数字に近ければその数字になるまで歩いてみたり。ただ歩いて終わりではなく、目の前に小さな目標を設定し、それを達成しようと努力する。そんな行動を促します。

(2)行動指標は手軽に測定できること
歩数指標はその日1日自分が何歩歩いたかその数を数えるだけという手軽さに加え、携帯性のよい歩数計を使って、いつでも・どこでも・誰でも条件を気にせず取ることができます。

(3)タイムリーに前向きなフィードバックすること
歩数計のデータをDSソフトに入力すると、ある日は5時間くらい続けて激しい運動をする『朝型のペガサス』だったり、またある日は、派手な動きはないがちょこまかと動く『昼型のアリ』だったり、動物の特性を引き合いに出してわかりやすくフィードバックしてくれたり、努力した結果に対して『今日は30分がんばった!』って、ほめてくれるので、また明日もがんばろうというやる気が沸いてきます。

 開発業務で言えば、最終的な結果である開発期間や開発工数を見える化するだけでは、なかなか成果は出ません。結果に対して効果があり、かつ改善しようと努力する行動につながる指標を持って、結果と行動の両方の指標を見える化してこそ成果が出るのです。みなさんもぜひ、そんな行動指標を探してください。そして最後に。。。
『見える化する目的や目標に対して、みんなが関心をもち、楽しみながら実践する。』これは"見える化"を実践する上で大事な条件です。忘れないようにしましょう。

執筆:佐野 古志郎
※コラムは執筆者の個人的見解であり、iTiDコンサルティングの公式見解を示すものではありません。

資料ダウンロードはこちら