近年は、要求(達成目標)の高度化、製品の複雑化が年々進んできています。さらに、開発期間の短縮や試作回数の低減、開発のグローバル化等、現場を取り巻く環境は厳しさを増し続けています。このような環境の中で設計の最適解を計画的に導くために、 製造業各社では個別部品の設計に入る前の製品全体のアーキテクチャ設計(システム設計)の強化が必要になっています。 ITIDでは、システムズエンジニアリングの考え方を取り入れた「開発の見える化」のフレームワークを用いて、システム設計の見える化を支援します。
システム設計の見える化
ハードや制御が複雑に絡み合う製品の開発において、最適解を計画的に導く
期待効果
- 要求を漏れなく、正しく定義できるようになり、市場ニーズにマッチした製品を創出できるようになります
- 原理原則に基づいて機能を検討できるようになり、素性の良いカラクリを導くことができます
- 早期に背反を把握できるようになり、全体最適の観点で実現手段を選択できるようになります
- 技術的な繋がりが見える化されることで、他領域とのすり合わせを漏れなく、効率的に実施できるようになります
- 上記により予定外の手戻りを抑制できるようになり、開発の品質向上、期間短縮が実現できます
コンサルティング手法
- 要求定義
製品が使われるシーン毎に、製品とステークホルダーの関係を把握して、要求を抽出し、構造化します。
- 機能設計
エネルギーや物体、情報の流れに着目し、状態毎に必要な機能を検討します。
- 実現手段検討
機能設計の結果を受け、背反を考慮した上で、実現手段(ハード・ソフト)の割付けを検討します。
- 段階的詳細化
段階的に具体化・詳細化してきた内容を繋げることで、変更に伴う影響を把握できるようにしておきます。
コンサルティング実績例
テーマ | 結果 |
---|---|
新規技術開発における、複数性能間でのトレードオフを見える化し最適解を導くシステム設計 (自動車メーカーA社) |
トレードオフとなる性能項目を明確にすることで最適解を導出することが可能となり、自動車メーカーとサプライヤーの間で手戻りの少ない要求受渡しが可能となった。 |
1 現状分析
- 既存の設計プロセスや品質問題の状況をヒアリングし課題を抽出します。
- 見える化を行う対象テーマを決定します。
2 開発の見える化のフレームワークによりシステム設計を実施
- 段階的に見える化しながら要求・機能・実現手段を検討します。
- 技術ばらし手法を用いて、複雑に絡み合う要求・機能・実現手段の関係を構造化整理します。
3 システム設計結果のアウトプットを作成
- システム設計結果を、目的に応じた帳票(設計構想書etc.)の形式でアウトプットします。
4 活動の振り返りとまとめ
- 活動の結果を振り返り、他領域への横展開や更なる深堀、定着化など、次の課題への取組みを提案致します。