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デザインレビュー(設計審査会) -デザインレビューの形骸化-

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 iTiDの開発力調査では、「設計検討のデザインレビュー」と「設計審査のデザインレビュー」を切り分けているが、2007年の調査結果によると、特に後者の「設計審査のデザインレビュー」の評点が低く、プロセスとして形骸化している可能性を否定できない。 形骸化している理由は、開発期間が短すぎて定義通りの運用が困難ということもあるだろうし、肝心のレビュアーの不在など多々考えられる。 厳格性の欠如も理由の一つだろう。製品開発上の問題があっても納期を守るために次のフェーズに移行することが当たり前になっている企業では、現場レベルからはデザインレビューは単なる儀式としてしか見られなくなり、やがて形骸化していくのである。 デザインレビューの仕組みが形骸化することで一番懸念されるのは、問題が先送りされてしまうことだ。 先送りされた問題はいずれ大きな問題となり、開発遅延や工数の増大につながりかねない。最悪の結果、顧客に不利益を与え、会社の信頼が低下する事態を招いてしまう恐れもある。

先進企業の事例

 多くの企業が「設計審査のデザインレビュー(以下デザインレビュー)」の運用に苦慮している中で、様々な工夫をしながら有効に活用し、成果を上げている企業がある。 iTiDは第2回開発力調査におけるデザインレビューの評点の高かった企業について、評点の高さの裏側にある背景や具体的事例の調査を行った。 今回お話をうかがうことができたA社とB社のデザインレビューの事例を通じて、成功の秘訣となる具体的な取り組み内容を見ていくことにする。

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